窓辺をスッキリ見せつつ外の光も調節できるブラインド。
スタイリッシュで機能的な窓辺にするために取り入れてみたいけど、遮熱効果はあまり期待できないのでは?と悩まれている方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、ブラインドとカーテンを比較しながら遮熱効果について検証していきたいと思います。
ブラインドの遮熱効果について理解して、おうち時間を快適に過ごせる窓辺作りに役立ててください♪
もくじ
ブラインドとカーテンの遮熱効果どちらが高い?
まずは、ブラインドとカーテンそれぞれの遮熱性能に影響を及ぼす要素についてみていきましょう。
ブラインドの遮熱性能に影響する要素
ブラインドの遮熱効果は、赤外線の日射熱を反射することによって、熱エネルギーが室内に侵入するのを防ぐことで発揮されます。
したがって、日射反射率が高いほど遮熱効果が高いということになります。
この日射反射率に影響を与える要素が下記となります。
■スラットの素材の違い:
スラット(ブラインドの羽の部分)が金属製か木製かによって大きく遮熱性能が変わってきます。
■スラットへの遮熱コーティングの有無:
金属製のブラインドの中には、特殊な遮熱コーティングが施されているものがあり、それによって遮熱性が向上します。
■スラットのカラー:
一般的に、黒に近い色ほど光を吸収しやすいため遮熱性が低下します。
カーテンの遮熱性能に影響する要素
カーテンの遮熱効果は、ブラインド同様窓から入ってくる熱エネルギーの侵入を防ぐことに加え、室内の温度を外へ逃がさないことによって発揮されます。
カーテンの遮熱性能は下記の要素によって左右されます。
■生地の素材:
遮熱効果のある糸を使用したり、生地の裏面に光沢をもたせることで光を反射して遮熱効果が生まれます。
■生地の厚み:
厚手のカーテンは暖かい空気を閉じ込め、冷たい空気や太陽の熱を外部に遮断するため、遮熱性が高まります。逆に薄手のカーテンは遮熱性が低くなります。
■裏地の有無:
カーテンに裏地を付けることで、遮熱性を向上させられます。
■カーテンのサイズと取り付け方:
カーテンが窓全体を覆う場合、遮熱性が向上します。
窓の上部や横部に隙間があると、熱や光が部屋に入り込む可能性があります。
ブラインドとカーテンの遮熱効果の比較
それでは、ブラインドとカーテンの遮熱効果を比較していきましょう。
ブラインドでは、金属製のアルミブラインドで、遮熱コーティングがされたスラットを用いたものが最も遮熱効果が高いです。
遮熱スラットを一般的なスラットと比較すると、ブラインドの表面温度は約3.7℃、室内温度は0.5℃~1℃ほど温度上昇を抑えられます。
一方カーテンでは、遮熱性能の評価指標として「断熱効果率(遮熱率)」が用いられます。
厚地のドレープカーテンでは、高いもので遮熱率62.9%。
これは、カーテンがない場合に3℃温度が上昇したとき、カーテンありの場合だと1℃しか温度上昇がないことを意味します。
薄地のレースカーテンでも、高いもので遮熱率49.5%。
ドレープカーテンとレースカーテンを併用すればさらに遮熱率アップが期待できます。
以上のように、ブラインドもカーテンも遮熱効果の高いものを選べば一定の効果は得られますが、より遮熱率にこだわりたい方は遮熱率の高いカーテンの組み合わせがおすすめです。
ブラインドの遮熱効果は?種類ごとに検証
さて、ブラインドと一口に言っても、アルミブラインドやウッドブラインドなど素材の違いによって様々種類があります。
そこで続いては、ブラインドの種類ごとの遮熱効果についてみていきましょう。
アルミブラインドの遮熱効果
アルミブラインドは、金属製で比較的熱伝導率が高いため暑そうなイメージがあるかもしれませんが、遮熱機能を付加したものもたくさん登場しています。
スラット(ブラインドの羽)に、高い反射性能を持つ特殊な塗料をコーティングして、羽根自体が熱くならないようにして、遮熱性能を高めています。
ウッドブラインドの遮熱効果
ウッドブラインドに遮熱タイプのスラットないですが、木製のため金属製のスラットに比べて断熱性が高く、遮熱効果はあります。
バーチカルブラインドの遮熱効果
バーチカルブラインドは縦にスッと伸びたブラインドで、ルーバー(羽)は一般的にポリエステルなど布製のものが多く、金属製のものと比較すると熱伝導率は低いので遮熱効果はあります。
ルーバーに遮熱加工が施されたものもありますが、流通量は少ないです。
ハニカムスクリーンの遮熱効果
ハチの巣(ハニカム)のような六角形の構造が特徴のハニカムスクリーンは、断熱性と保温性に優れた画期的な窓装飾です。
連なる六角形の空気層を利用して、夏は外の暑い空気を、冬はひんやりとした冷気を窓辺で遮ります。
エアコンによって快適に保たれた室温も窓の外へ逃がさないため、1年を通して快適な暮らしを実現。
節電対策にも効果的なアイテムとして、近年ますます人気が高まりつつあります。
アルミブラインドの色ごとの遮熱率の違い
先に、ブラインドの遮熱性能がスラットの色の違いによっても差が出ることをご説明しましたが、ここではもう少し詳しく見ていきましょう。
・参照:(株)ニチベイ ノングレアシャネツスラット・遮熱ベーシックスラットカタログ
こちらの表が、スラットカラーの違いによる各反射率の違いを表したものです。
日射反射率とは、スラットにあたる太陽から届く日射(赤外線を含む)全体の反射率を表したものです。
こちらの数値が高いほど、赤外線を含む日射全体をよく反射していることになり、より高い「遮熱効果」を得ていることになります。
表を見ると、スモークグレイ(V1244)が最も日射反射率が高く、カフェブラウン(V1249)が最も低くなっています。
そのため、スモークグレイの方がより遮熱効果が高いといえます。
黒に近い色ほど光を吸収しやすいため、遮熱効果を求めるならより白に近い色を選ぶのがおすすめです。
遮熱効果のあるブラインドのおすすめ
■アルミブラインド(遮熱スラット)
■ウッドブラインド
■ハニカムスクリーン
ブラインドの遮熱効果をさらに高めるためには?
ブラインドと他の窓周りアイテムを組み合わせることで、遮熱効果をさらにアップさせることができます。
有効な組み合わせについてみていきましょう。
ブラインド×ロールスクリーン
スタイリッシュな見た目が自慢のブラインドは、主に窓枠の内側に収まるように取り付けられています。
そんなブラインドのスタイリッシュな外観を維持しながら断熱性能を求めるなら、ロールスクリーンとの組み合わせがオススメです。
昼間はロールスクリーンを収納してブラインドで調光、夜はどちらも降ろして断熱。2つの機能を使い分けできて便利です。
ロールスクリーンを視線の高さあたりまで降ろせば、光を採り入れながら目隠しするという使い方もできます。
注意点として、ブラインドとロールスクリーンの両方を窓枠内に収めるためには、窓枠の奥行が約12cm以上必要です。
取付け前に窓枠の奥行や、窓ガラスのサッシなどに干渉しないか確認しておきましょう。(必要な奥行はブラインドのスラット幅やロールスクリーンの長さで変わる場合があります)。
窓枠の奥行きが少ない場合は、ロールスクリーンを窓枠の外側に取り付ける方法(正面付け)もあります。
窓を覆うように取り付けることで、断熱効果を高めるためにはこちらの取り付け方の方が有効です。
ブラインド×カーテン
機能面を追求するなら、カーテンとの組み合わせがオススメ。
日中はブラインドの調光性能を活かし、夜はカーテンを閉めることで断熱・遮光することが可能です。
ブラインドの単体使用の際に気になる、コード穴や羽根の間・窓枠とブラインドのすき間からの光漏れも防げます。
取り付け方としては、ブラインドを窓枠の内側に納まるようにすることも重要です。
また、カーテンの種類にもこだわることで、さらに幅広い効果を得ることができます。
遮熱のドレープカーテンやレースのカーテンを使うことで、柔らかな光が室内に差し込みながらもプライバシーを確保できます。
中でもレースカーテンは外部からの視界を遮りつつ部屋に柔らかな光をもたらすため、明るい空間を優先したい方にもおすすめです。
さらに、ブラインドとカーテンの組み合わせは、機能性とデザイン性を両立させる優れた方法でもあります。
カーテンの柄や質感が特徴的な生地を選ぶことで、室内の雰囲気づくりも兼ねられます。
快適で魅力的な室内環境を追求するために、ぜひカーテンとブラインドの併用を検討してみてください。
ブラインド×遮熱フィルム
窓ガラス部分は断熱材の使われている壁や床などと比較して薄く、冷暖房で調整した室内の空気が外気の影響を受けやすいのが特徴です。
そこで活躍するのが、お部屋の窓に貼る「窓用フィルム」です。
半透明のため室内からの眺望はそのままに、効果的な断熱効果を得ることができます。
特殊な材料と技術により作製されたフィルムは、窓ガラスに均一に貼ることで熱をブロックし室内の温度を一定に保ちます。
そのため夏には冷房効果を、冬場には暖房効果を高められるのが大きなメリット。エアコンやヒーターのエネルギーコスト削減にも貢献します。
また、断熱フィルムは室内へのUV(紫外線)を遮る効果も。
室内の家具や床材の色あせを防ぎ、長期的な家具の美しさを守ることができます。
断熱フィルムは取り付けが簡単なうえ、窓の外観や透明度にほとんど影響を与えません。
さらにガラスの飛散防止にも一役買うため、安全面でもメリットのあるアイテムです。
他の窓周りアイテムと併用しやすいため、検討してみてはいかがでしょうか。
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