コットンカーテンのデメリットと対策をテキスタイルのプロが徹底解説

2024/12/18 2024/12/18
コットンリネンのカーテンをかけた開放的なダイニング
12色のカラーバリエーションを揃えたコットンリネンカーテン<エブリデイ>

ナチュラルな雰囲気を楽しめるコットンカーテン。ぬくもりのある手触りも心地よくて、リネンカーテンとともにファンが多い素材です。

ただ、実際にかけてみたら「思ったよりも透ける」「寒く感じる」などデメリットに気づき、過ごしにくくなった…という方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そこで、この記事ではコットンカーテンのデメリット対策を、特にお悩みの声が多い順に解説。テキスタイルデザイン歴15年のプロの観点から、しっかりとお伝えしていきます。

コットンカーテンを購入を考えている方、今お使いの方にも参考にしていただけると幸いです。

コットンカーテンのデメリットとその対策

コットンカーテンで後悔したと感じるのは「機能性」「お手入れ」に関することではないでしょうか。機能性重視のポリエステルの遮光カーテンに比べると、残念ながら機能性という面では劣ってしまいます…

コットンカーテンのデメリットで、心配されることが多いのは6つあります。

【デメリット6つ】
①遮光性が低い
②冬は冷気が入りやすい
③外から見えやすい
④「丈」が伸縮する
⑤変色、退色、色落ちすることがある
⑥シワになりやすい

それでは、この6つのデメリットとその対策法を詳しく解説していきます。

デメリット① 遮光性が低い

なんといっても、コットンカーテンで最も多く見聞きするお悩みがこちら。

コットンカーテンは織り糸の隙間から光を通す生地です。そして、そのナチュラルな風合いをそのまま生かすため、遮光性を高める加工をしていないものが多いのです。そのため、遮光カーテンに比べると遮光性は劣ってしまいます。

 

対策
  • 【これから買う方】
  • ・遮光性の高い厚手の生地を選ぶ
  • ・濃い色を選ぶ
  • ・縫製スタイルを「フラット」ではなく「ヒダあり」にする
  • 【今使っている方】
  • ・2枚重ねにする

 

【これから買う方】

▼遮光性の高い厚手の生地・濃い色を選ぶ

生地が厚くて織り密度が高い生地だと、コットンでも光を遮断することができます。光に透かして見て隙間から光を通しにくいかを確認してみましょう。

例えばしっかりとした厚手の帆布やコーデュロイなどの濃色は、遮光1級~3級の性能を持つものがあります。機能性の説明に遮光率が表記されているものを選ぶと安心です。

 

▼縫製スタイルを「フラット」ではなく「ヒダあり」にする

縫製スタイルはヒダの無い「フラット」よりもヒダのある「1.5倍ヒダ」や「2倍ヒダ」だと生地の重なりが多くなるので、その分光を通しにくくなります。遮光性が欲しい場合は「ヒダあり」を選んでみましょう。

コットンリネンのジョイントカーテン<エブリデイバイカラー>1.5倍ヒダ
コットンリネンのジョイントカーテン<エブリデイバイカラー>1.5倍ヒダ

【今使っている方】

▼2枚重ねにする

コットンカーテン1枚だけよりは、レースカーテンを一緒につける事で光を通しにくくしてくれます。レースカーテンはポリエステルでも天然素材ライクなナチュラルな生地を選ぶとコットンカーテンに馴染みむのでおすすめです。

デメリット② 冬の冷気が入りやすい

寒さが身に染みる冬になると気になるのがこちら。窓際に立つと、外からから冷気が入ってくるのがわかりますよね。

コットンの繊維は、空洞があるマカロニ上になっており、空気を含みやすく、冬は保温断熱性に優れているともいわれます。ただ、空気を通しにくいポリエステルの遮光カーテンに比べると、保温性は低いと考えられます。

対策
  • 【これから買う方】
  • ・厚地を選ぶ
  • ・裾を長めにして隙間を無くす
  • 【今使っている方】
  • ・保温性のある後付けの「裏地ライナー」をつける

 

【これから買う方】

▼厚地を選ぶ

高密度で織られた生地は外気を通しにくくするので、保温性に優れています。選ぶときはしっかりと目の詰まった厚地の生地にしましょう。

見た目で判断しづらいときは触って風合いを確かめるとわかりやすいです。ハリがあり硬めの生地は高密度で織られている証拠です。

しっかりとした肉厚のコットン帆布のカーテン<エイジ>
しっかりとした肉厚のコットン帆布のカーテン<エイジ>

 

▼裾を長めにして隙間を無くす

カーテンの丈は通常床からマイナス1cmをおすすめしています。ただ裾の隙間からも外気が入りやすいので、保温性を高めたい場合はカーテンの高さを長めにして床ぴったりサイズに調整しましょう。

もしくはあえて裾を長くして床に垂らした「ブレイクスタイル」にしてみてはいかがでしょうか?保温性が上がると同時にお洒落さもアップするのでおすすめです。

裾を垂らしたブレイクスタイルの、コットンリネンのカーテン<エブリデイ>
リネン×コットンの天然素材カーテン<エブリデイ>

【今使っている方】

▼保温性のある後付け裏地をつける

保温性を高めるのは保温性のある後付けの「裏地ライナー」をつけるのもおすすめです。後付けなのでコットン素材との伸縮性の違いも気にならず、付け外しも簡単です。

または、保温性の高いレースカーテンと併用するのもおすすめです。

昼透けにくいミラーレース。遮熱45.5%・保温30.7%・UVカット率84.7%・ <エコファイン裏地ライナー>
昼透けにくいミラーレース。遮熱45.5%・保温30.7%・UVカット率84.7%・ <エコファイン裏地ライナー>

デメリット③ 外から見えやすい

人通りがある道に面したほうに窓がある場合、外からの視線が気になります。そんな時はこちら。

特に昼間は透けなくても夜部屋に電気をつけると暗い外から見えやすくなるので、夜の透け具合もしっかりチェックしましょう。

対策
  • 【これから買う方】
  • ・厚い生地を選ぶ
  • ・濃色を選ぶ
  • ・縫製スタイルを「フラット」ではなく「ヒダあり」にする
  • 【今使っている方】
  • ・「遮像レースカーテン」を重ねてつける

 

【これから買う方】

▼厚い生地を選ぶ

こちらも遮光性・保温性を高める場合の対策と同じで、目の詰まった厚手の生地を選びましょう。織り目の隙間が小さいほうが、見えにくくなります。

▼濃色を選ぶ

キナリやホワイトなどの淡い色よりも、ネイビーやブラウンなどの濃い色の方が外から見えにくい傾向があります。

※下の画像は薄手のリネンですが薄手のコットンも同じような見え方になるので参考にしてみて下さい。

淡い色(生成り色)の場合天然素材のカーテンをかけた時の外からの見え方(キナリ色の場合)

濃色(ネイビー)の場合天然素材のカーテンをかけた時の外からの見え方(ネイビーの場合)

 

▼縫製スタイルを「フラット」ではなく「ヒダあり」にする

縫製スタイルはヒダの無い「フラット」よりもヒダのある「1.5倍ヒダ」や「2倍ヒダ」だと生地の重なりが多くなるので、その分見えにくくなります。

遮光性が欲しい場合と同様に、気になる場合は「ヒダあり」を選んでみましょう。

 

【今使っている方】

▼遮像レースカーテンを重ねてつける

「遮像レースカーテン」を一緒につけると、昼も夜も外から見えにくくなるので、安心して過ごすことができます。

レースカーテンとの併用だと、コットンカーテンの素材はそのままで機能性がアップするところもいいですよね。

昼夜透けにくい遮像レースカーテン ・遮熱31.6%・保温23.8%・UVカット率84.2%<タント>
昼夜透けにくい遮像レースカーテン ・遮熱31.6%・保温23.8%・UVカット率84.2%<タント>

デメリット④ 「丈」が伸縮する

コットンカーテンは窓にかけていて「以前より長くなった?」と感じる事があるかもしれません。

コットンカーテンは湿気を吸うと生地が少し伸びて、湿気を吐き出すと少し縮みます。また生地の重さで織り目が伸びるので、丈が長くなることがあります。

一般家庭に使用されるサイズの場合、おおよそ3cm前後は、丈が伸縮すると想定しておきましょう。

 

対策
  • 【これから買う方】
  • ・伸びにくい高密度の生地を選ぶ
  • 【今使っている方】
  • ・カーテンフックで調整する

 

【これから買う方】


▼伸びにくい高密度の生地を選ぶ

高密度で織られた生地は伸び縮みがしにくいので、しっかりと目の詰まった生地を選びましょう。

また、カーテンが伸びた場合は、お部屋を換気しカーテンが含む湿気を除去することで、伸びる程度が軽減できます。

しっかりとした肉厚のコットン帆布のカーテン<エイジ>
しっかりとした肉厚のコットン帆布のカーテン<エイジ>

【今使っている方】

▼カーテンフックで調整する

一番手軽な対処法はカーテンフックで調節することです。カーテンフックではおおよそ5cmくらい上下に調節ができるので、たいていはこの方法で解決できます。

※調節できるサイズがわかりやすいようにフックを2個つけていますが、通常は1個です。

カーテンフックで長さを調節できる

デメリット⑤ 変色・退色・色落ちすることがある

コットンは洗濯をするときに色落ち・色移りしてしまうことがあります。また、直射日光に長時間晒すと変色することがあります。

 

対策
  • ・ドライクリーニングに出す
  • ・UVカットレースを一緒につける

 

▼ドライクリーニングに出す

コットン自体はお洗濯できる素材なのですが、お洗濯の仕方によって色落ちしたり縮んでしまったりします。なので、カーテンは安全策としてドライクリーングをおすすめしています。その素材よって異なりますので、まず商品についている洗濯表示を確認してみましょう。

もしご家庭でお洗濯をしたい場合は、色物用・デリケート素材用の洗剤で丁寧に手洗いすることをおすすめします。

▼UVカットレースを一緒につける

生地によっては強い陽射しを浴び続けるとその部分だけ日に焼けてしまい、せっかくきれいな色が白茶けてしまうことがあります。

日焼けを少しでも軽減するには、UVカット率の高いレースと一緒にかけるのをおすすめします。

デメリット⑥ シワになりやすい

シワも味なのですが、大きいシワはできれば解消したいもの。

シワは天然素材の特性で、シワがあるからこそナチュラルな雰囲気を楽しむことができます。ただ、深いシワや不自然な折りジワが入って気になる場合もありますよね。

 

対策
  • ・スチームアイロンをかける

 

カーテンを吊ったままスチームアイロンをかけましょう。洋服をハンガーにかけたままシワ伸ばしできる便利なスチームアイロンがあるので、そちらを使うときれいにシワが伸びます。スチームをあてると丈が伸びる場合があるので、少し伸びたらカーテンフックで丈を調節しましょう。

コットンカーテンのメリット

コットンカーテンをかけたナチュラルで解放感のある部屋

デメリットをお話してきましたが、もちろん良いところもたくさんあります。メリットとデメリットは表裏一体なので、どの部分が自分にとって重要かを考えて選んでみて下さいね。

メリット① 空間が上質に仕上がる

コットンの自然な風合いを感じるカーテンを選ぶと、空間が上質なム―ドに包まれます。

「お部屋がなんだか無機質だな…」と、感じている方は、お部屋の雰囲気が一変するので、ぜひコットンなどの天然素材のカーテンを、取り入れてみてください。

メリット② 開放感を演出できる

カーテンから柔らかく通す、ふんわりとした陽の光。これこそコットンカーテンの醍醐味と言えるでしょう。陽射しが入った明るいお部屋は開放感にあふれ、心地よい暮らしを演出してくれます。

程よい透け感が心地よい、コットンリネンのカーテン<エブリデイ>
程よい透け感が心地よい、コットンリネンのカーテン<エブリデイ>

メリット③ ソフトな風合いを楽しめる

コットンの魅力と言えば、ソフトでふんわりとした肌触り。

コットンは柔らかい毛のような繊維で作られているため、包み込まれるような優しい手触りをしています。チクチク・ザラザラといった刺激もないので、お肌が敏感な方やお子様にも安心して使える素材です。

カーテンは毎日の開け閉めで触ったり、お子様が遊んだりして肌に触れたりします。そんな時にぬくもりある手触りだったら、ほっとしますよね。

オーガニックコットン100%の柔らかな風合い。天然の染料で染めた<アコテ>
オーガニックコットン100%の柔らかな風合い。天然の染料で染めた<アコテ>

メリット④ 調湿性が高く、ジメっとした空気を緩和できる

コットンは通気性・吸水性に優れた素材です。繊維の中が空洞になっているため、呼吸するかのように水分を吸収・発散してくれます。

そのため、暑さや湿気が気になる夏場もサラッと快適に過ごすことができるのです。

当店コットンカーテンのおすすめ商品7選

12色のカラーバリーションのコットンリネンカーテン<エブリデイ>
12色のカラーバリーションのコットンリネンカーテン<エブリデイ>

コットンカーテンといっても織りの違い、厚みの違い、リネンとのミックス、プリントなど、バリエーションが豊富です。

そんな個性あふれるコットンカーテンの中から、当店おすすめ商品をご紹介します。お部屋をイメージしながら見てみてくださいね。

遮光性・遮像性・保温性の高いコットンカーテン

<エイジ> コットン100%でも、ちゃんと遮光してくれる厚手のコットンカーテン。

遮光性の高いコットン100%のカーテン
遮光性の高いコットン100%のカーテン。ナチュラルな暮らしでも遮光性が欲しいという方におすすめ <エイジ>

8号帆布のしっかりとした肉厚の生地なので、陽ざしをしっかりと遮ってくれます。

色の濃さによって遮光性は異なりますが、天然素材のカーテンが好きだけど、「陽ざしや外からの視線が気になる…」という方には最適です。

<リブ>
2~3級の遮光性がある、きれい目なコットンコーデュロイのカーテン。

上品な中細畝のコットンコーデュロイのカーテン
上品な中細畝のコットンコーデュロイのカーテン<リブ>

ファッションアイテムにも使われる、上品な印象の中細畝のコットンコーデュロイのカーテン。濃色だと遮光2~3級なので、「陽ざしや外からの視線が気になる…」という方には最適です

ぬくもりとさらっとした風合いのコットン×リネンのカーテン

<エブリデイ>
アースカラー12色をそろえた、コットン×リネンのカーテン。

人気のアースカラー全12色のリネン×コットンカーテン <エブリデイ>
人気のアースカラー全12色のリネン×コットンカーテン <エブリデイ>

コットンのぬくもり感とリネンのシャリ感を併せ持つコットンリネンのカーテン。リネンよりもお手頃なので、気軽に天然素材を取り入れたい方におすすめ。

<エブリデイバイカラー>
ナチュラルなお部屋にアクセントを添える、コットンリネンのバイカラーカーテン。

当店オリジナル。コットンリネンのジョイントカーテン<エブリデイバイカラー>
当店オリジナル。コットンリネンのジョイントカーテン<エブリデイバイカラー>

当店オリジナルで企画したジョイントカーテンです。シンプルながらもデザイン性があり、ナチュラルインテリアのアクセントになってくれます。お部屋全体がナチュラルテイストで、ぼんやりしてしまうという方にぴったり。

北欧デザインがほっこり可愛いコットンカーテン

<プーレア>
北欧テイストのポップなドット柄が可愛い、コットンリネンのカーテン。

北欧テイストの大きなドット柄が可愛い、コットンリネンのカーテン <プーレア>
北欧テイストの大きなドット柄が可愛い、コットンリネンのカーテン <プーレア>

デザイナーズテキスタイルメーカー「QUARTER REPORT|クォーター リポート」のカーテンです。くっきりと浮き出るドット柄は、ハンコを押したみたいな見た目の顔料プリント。ぱっと目を惹く大きなドット柄がお部屋のアクセントに。お部屋を華やかにしたい方にぴったり。

<リニア>
北欧ナチュラルなお部屋に似合う、洗練されたランダムボーダーのカーテン。

遊び心のあるボーダー柄のコットンカーテン<リニア>
遊び心のあるボーダー柄のコットンカーテン<リニア>

デザイナーズテキスタイルメーカー「QUARTER REPORT|クォーター リポート」のカーテン。ヨコ糸に太さの違う糸をランダムに織り込んだ、表情豊かなボーダー柄です。
繊細な素材感が、上質なナチュラルインテリアをイメージされてる方に。

 

やわらかな風合いを楽しめるコットンカーテン

<アコテ>
捨てられるはずの食品で作って染料で染めた、オーガニックコットンのカーテン。

捨てられてしまうはずの食材から染めたオーガニックコットンのカーテン <アコテ>
捨てられてしまうはずの食材から染めたオーガニックコットンのカーテン <アコテ>

廃棄されてしまう野菜や果物を、染料として再活用するプロジェクト「FOOD TEXTILE」。環境にも人にも優しい染料を使用して染め上げられたドレープカーテンです。ベースの生地にはオーガニックコットン100%を使用しています。サスティナブルな丁寧な暮らしを実現したい方に。

コットンのデメリットを理解して、自分にあったカーテンを選ぼう

きれいな色のコットンのカーテンを重ねて

コットンカーテンにはこんなデメリットがある、と理解していれば対策を練ることもできるので、買う前にぜひ参考にしてみて下さい。

また、今コットンカーテンを使っている方も、「レースカーテンをプラスする」や「カーテンフックで調整する」などのちょっとした工夫で、今より快適に過ごすことができます。

コットンのデメリットを理解して、上手にコットンカーテンを取り入れて下さいね。

 

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