洋館のような華やかな雰囲気が漂う、大正ロマンスタイルのインテリア。
和洋折衷の独特な雰囲気が人気のテイストです。
「お洒落な大正ロマンのお部屋で、ノスタルジックな気分に浸ってゆったりと過ごしたい」という大正ロマンに憧れている方も多くいらっしゃると思います。
でも、今のお部屋で大正ロマン風に変えるのって難しそう…と思っていませんか?
そこで、この記事では大正ロマンの特徴を知った上で、”これさえおさえればOK”という大正ロマンインテリアを作るポイント6つを解説します。
カーテン専門店のバイヤーでもあり、ファッションの歴史に精通した私が厳選した、大正ロマンに似合うカーテンとラグのご紹介も盛り込みました。
最後に、インテリアの参考にしたい建物、実際に家具などを購入できるお店までご紹介します。これから大正ロマンインテリアを作ろうとしている方は参考にしてみて下さいね。
それでは、具体的なインテリアの作り方の前に、そもそも大正ロマンインテリアってどんなの?という方へ、簡単に大正ロマンの特徴や魅力についてお話ししたいと思います。
もくじ
大正ロマンインテリアとは、和洋折衷の華やかなスタイル
大正ロマンとは、西洋の文化が日本に入ってきた大正時代(1912~1926)で流行した”和洋折衷の独特なスタイルの文化や芸術”のことを指します。
インテリアも、和と洋がまじりあった個性的なものです。
シックな和の雰囲気に西洋の華やかさを織り交ぜた、ノスタルジックで趣のあるインテリアが特徴。
優雅な大人の雰囲気が溢れていながらも、どこか少女っぽさも残すロマンティックな雰囲気がお洒落で、近年注目を集めています。
昔から続く古い喫茶店や老舗ホテル、美術館などで目にしたことがある方もいらっしゃるでしょう。
- ・和の空間に西洋のテーブルと椅子、ソファーなどを取り入れる
・ダークブラウン色の格子戸や建具
・レトロな照明
・天井高を高くした余裕のある空間使い
など、和洋折衷の雰囲気の中に、シックでエレガントさを感じるスタイルです。
特徴のひとつ、天井や建具といったお部屋自体の作りがその通りじゃなくても、もちろん大丈夫です。今のお部屋でもできる、家具や雑貨などで大正ロマンインテリアを作るコツをご紹介していきます。
大正ロマンインテリアを作るポイント6つ
和洋折衷の独特な世界観がある大正ロマンスタイルでは、その特徴を取り入れてお部屋作りをするのがポイントです。
ここでは、これをおさえればOK!というポイント6つをご紹介します。
- ・くすみカラーに、赤やグリーンなど鮮やかなアクセントをプラス
・「和洋折衷」のコーディネート
・ダークブラウンの木製家具をベースにコーディネート
・クラシカルで豪華なカーテン
・絨毯は赤
・ステンドグラスを取り入れる
くすみカラーに、赤やグリーンなど鮮やかなアクセントをプラス
大正ロマンスタイルでは、全体的に深みのあるくすみカラーでまとめ、アクセントとして、赤やグリーンなどの差し色を1〜2色取り入れるのが定番です。
中でも赤は大正ロマンをイメージする代表的なカラー。ぱっと映える赤を入れると、艶やかで情緒あふれる大正ロマンスタイルになります
赤いカーペットや格子の窓、ステンドグラスなどと相まって、この時代のインテリアは美しい色合いが特徴です。
下は、大正ロマンをイメージ作るカラーパレット。こんなくすみカラーをイメージしてファブリックなどを選ぶとよいでしょう。
配色は、大正ロマンの挿絵などのイラストもとても参考になります。
大正ロマンは抒情的な少女趣味の絵画が流行し、竹久夢二をはじめ、高畠華宵(たかばたけ かしょう)や蕗谷虹児((ふきや こうじ)といった多くの画家たちがそれぞれ独自の作風により甘美な少女像,少年像を描きました。
時代を超えても人々を魅了し続けているイラストには、大正ロマンの美しい配色の秘密が詰まっています。イラストからイメージを膨らませてみるのもいいですよね。
「和洋折衷」のコーディネート
大正ロマンインテリアは、伝統的な和の要素と洋風家具を組み合わせるのが最大の特徴といえます。
代表的なイメージとしては、
・和室にベッドやアンティークののダイニングセットを置く。
・障子戸の部屋にクラシカルなカーテンをかける。
・畳にペルシャ絨毯。
などがあげられます。現代のお部屋でも取り入れやすくて真似しやすいアレンジですね。
- 自分らしい心地よいお部屋にするには和と洋のバランスがポイントです。
おだやかな和モダンな雰囲気が好きだったら、和の要素を多めにしてくすみカラーでまとめるとよいでしょう。反対にロマンてティックで豪華な雰囲気が好きならば、洋を強くして華やかな雰囲気にしましょう。
ダークブラウンの木製家具
古き良き時代の大正ロマンインテリアのお部屋には、アンティーク雑貨がぴったりです。
家具を選ぶときは、必ず木製で色はダークブラウン、できれば使い込まれたようなしっとりとしたツヤがある塗装のタイプを選びましょう。
- ・ツヤのある木製
・色はダークブラウン
・テイスト:優雅なクラシカル
デザインは、アール・デコやアール・ヌーボーなどクラシカルなイメージでまとめるのがポイント。細部にまでこだわった繊細な装飾デザインは、ロマンティックな雰囲気を演出してくれます。
クラシカルで豪華なカーテン
絨毯やカーテンは、畳の和室を大正ロマンスタイルに模様替えしたいという場合にも有効なアイテム。和風から和洋折衷の大正ロマンスタイルへ、手軽に変身させることができます。
- ・ファブリック:ダマスク柄などのジャカードやベルベット・刺繍レース
・カラー:重厚感のあるくすみカラー
・アクセントに豪華なタッセル
ファブリック系はチャレンジしやすいので、カーテンやクッションなどから揃えていくのもおすすめです。
●ファブリック
大正ロマンインテリアには、厚みのある柄物のドレープに刺繍や装飾が施されたレースを組み合わせるのが人気です。
「ドレープ」は、シンプルな無地のカーテンも合いますが、クラシカルなジャカード織など柄の入ったデザインの方がより大正ロマンの雰囲気を引き立ててくれます。
「レース」は、繊細な刺繍の入ったものを選ぶと、大正ロマンの繊細なイメージを演出してくれます。美しく豪華な刺繍のスカラップが施されたトルコレースもおすすめです。
●カラー
色は落ち着いた重厚感のあるくすみカラーを選びましょう。
大正ロマンのインテリアでは、ダークなブラウンの家具と相性の良い色を意識して選ぶとよいでしょう。白ですっきりとしたモダンな雰囲気を作るのもおすすめです。
●アクセント
アクセントとしてたっぷりとしたフリンジのついた豪華なタッセルで留めて、より華やかなを出してみましょう。
より大正ロマンっぽさを演出したいときは、ファブリックや色・柄だけでなく、トップトリートメント(カーテンの上部に取り付ける窓装飾エレメント)にもこだわるのもおすすめ。
上画像は、カーテンの上部にギャザーバランスを取り付けたスタイルです。カーテンをただ吊るすだけより、ぐっと雰囲気が出ますよね。
【おすすめのカーテン3つ】
1.<パラ> ¥11,900~(税込)
ゴールドのダマスク柄が映えるジャカードカーテン。重厚な赤色である、カーディナルレッドの配色が美しいローズ。
深みのある赤は昔から品位の象徴、風格を感じさせるカラーです。ぐっと目を惹く存在感で、お部屋の主役級アイテムとして迎え入れていただきたい一品です。
2.<イメルダ> ¥23,800~(税込)
イタリア、ミラノを代表するハイブランドMila Schoen(ミラ・ショーン)のカーテンです。
大胆なダマスクデザインとクラシカルな色合いが、高級感のある格式高いインテリアを叶えます。美しいテキスタイルに陽の光が当たるたび、キラキラと輝きを放つ。窓辺に飾るだけで、優雅でエレガントな空間を演出するカーテンです。
3.<ロレーヌ> ¥9,400~(税込)
繊細な小花のラメ刺繍が美しいレースカーテンです。ジャカードカーテンとコーディネートすれば、ロマンティックな大正ロマンスタイルの窓辺に。
世界有数の刺繍の産地トルコ製のエンブロイダリーレースです。
絨毯は赤・ペルシャ柄
- ・カラー:赤、シックなくすみカラー
・柄:ペルシャ柄、または無地
●カラー
ラグやカーペットなどの絨毯の色は、大正ロマンの定番カラー”赤”を選びましょう。一気に大正ロマンの雰囲気になります。赤以外でしたら、くすみのあるブルーやグリーンなどもおすすめです。
●柄
無地でモダンな雰囲気に仕上げるのもよいですが、大正時代に流行した柄もののラグを取り入れるのもよいでしょう。優雅でロマンティックな大正ロマンインテリアには、柄物のラグがよく合います。
花や植物をモチーフにしたペルシャ柄や幾何学模様など、クラシカルなデザインがおすすめです。
お部屋に合わせたラグを選んで、情緒ある大正ロマンインテリアを目指しましょう。
【おすすめのラグ3つ】
1.<シャポル> ¥69,800~(税込)
永く愛され続けてきたクラシックで落ち着いたデザインのメダリオン柄のラグ。ひとつひとつの柄が緻密に描かれ、敷くだけでお部屋を上品な雰囲気にしてくれます。
2.<ピシュダル> ¥69,800~(税込)
細部までこだわったアラベスク模様は、思わず目を奪われる美しいデザイン。ベージュ×レッドの落ち着いた上品な色合いは、まるで高級ホテルのような重厚感ただよう雰囲気を演出してくれます。
3.<ブレンダ> ¥40,800~(税込)
フチからグラデーションのように色が変わるモダンなボックス柄。 彩度が低い落ち着いたトーンは個性を感じつつも控えめな印象で、他の家具を引き立てることができます。
アクセントにステンドグラス
大正時代のインテリアといえば、真っ先に思い浮かぶのがステンドグラスではないでしょうか。古い洋館や老舗の喫茶店でもよく見かけますよね。
ステンドグラスは、もともと教会に使われていたのですが、洋風住宅の普及とともに一般の住宅にも取り入れられるようになったのです。
ステンドグラスをインテリアに取り入れるには、ランプシェードなどの雑貨も素敵ですが、レースカーテンでステンドグラスの柄を取り入れるのがとてもおすすめです。
本物のステンドグラスのように、日ざしを受けて鮮やかな色が浮かび上がり、光に透けた色が床に映し出される様子も、まるでステンドグラスそのもの。
似ているスタイルにならないために注意すること
大正ロマンと似ているスタイルには、「昭和レトロ」やヨーロピアンな「クラシカルスタイル」などがあります。
チョイスする家具やコーディネートなどを少し間違えると、似たテイストに寄ってしまう事があるので、注意しながら大正ロマンインテリアを作りましょう。
昭和レトロインテリアにならないようにする
昭和レトロは大正ロマンに比べると、庶民的で温かみのあるスタイルです。
当時の一般家庭を再現するような、今から見ると懐かしさや温かみを感じるデザインのものを取り入れる点が、大正レトロとは異なります。
家具は大正ロマンの方がより重厚感があり、装飾的で高級感のあるところもポイントです。また、昭和レトロではポップな色合いの家電が流行しましたが、大正ロマンインテリアの場合は、家電はおいても黒などのシックな色合いのものを選びましょう。
- ・カラーは地味になりすぎず、美しい配色にする。
・エレガントで華やかな雰囲気にする。
・インテリアアイテムは、クラシカルで高級感のあるものを選ぶ
クラシカルインテリアにならないようにする
大正ロマンは和洋折衷のコーディネートがポイントなので、和と洋をミックスしたたお部屋にしましょう。また、ヨーロピアンな豪華で装飾的な中にも、日本のモダンさを感じられるアイテムを選ぶことも重要です。
色使いは、明るくなりすぎず日本の伝統色に見られるニュアンスのあるくすみカラーで配色しましょう。
- ・部屋の中に和と洋のアイテムを混ぜてコーディネートする
・豪華になりすぎない。すっきり感が大事
・ピンクなどのパステルカラーではなく重厚なくすみカラーを選ぶ
参考にしたいたい建物 ホテル・洋館・喫茶店
大正ロマンの建物は今でも各地に残されています。それだけ魅力的で他の時代に比べて印象的な文化だったのです。大正ロマンの世界観を体験できる貴重な建築物は、ぜひ行ってみたいところです。
ホテル、美術館、洋館、喫茶店といった、大正ロマン感じる建物をいくつかご紹介します。ぜひインテリアの参考にしてみて下さいね。
【ホテル】
豪華絢爛な東洋一の美術の殿堂。90年以上の伝統を受け継ぎ、2,500点もの日本画や美術工芸品に彩られた唯一無二のミュージアムホテルです。豪華絢爛な東洋一の美術の殿堂。絵画や壁画の知識がなくても、ひと目で”すごい”と思わせる絢爛豪華な装飾美を体感することができます。
【美術館】
朝香宮家の自邸として建てられました。1983(昭和58)年に美術館として開館し、さまざまなジャンルの展覧会を開催しています。
主要な部屋の内装にアンリ・ラパンやルネ・ラリックら、フランスのアール・デコ様式における著名なデザイナーが起用されており、アールデコの様式美・宮廷建築を見ることができます。
大正文化の本質と推移を探りながら、華宵の全画業を追って館蔵品を中心とした年4回のテーマ展と年2回の特別展を開催しています。
【洋館】
旧石川組製糸西洋館は、石川組製糸の創業者石川幾太郎が大正10
文化財建造物として、定期的に一般公開されています。
部屋ごとに特色のある天井の造形や床の寄木模様、照明器具、玄関ホールの大理石製の暖炉や一木で作られた階段の手すり、海外から取り寄せただろう特注の調度品等、見どころ満載。
正8年に別荘として築かれ、「熱海の三大別荘」の一つとして賞賛された名邸が基となる起雲閣。
市街地とは思えない緑豊かな庭園。日本家屋の美しさをとどめる和館と、日本・中国・欧州などの装飾や様式を融合させた独特の雰囲気を持つ洋館があります。
【喫茶店】
金魚庵
大正11年創業の大正浪漫喫茶。
金沢のかつての花街「ひがし茶屋街」の近くに佇む金澤町家。店内は、まるで大正時代にタイムスリップしたよう。メニューも大正時代のレシピを再現したものや、大正時代をイメージしたもの楽しむことができます。
大正ロマンのインテリア・アイテムを買える店
大正ロマンインテリアはわかったけど、家具や雑貨をどこで買えばいいの?と思ってらっしゃる方に、実際に購入できるお店をご紹介します。
【アンティーク家具】
美しく独創的なデザインが数多く生み出された1950年代から1970年代の北欧、ブラジル、イタリアのヴィンテージ家具。国や年代の枠を超えたカテゴリーの名品を、セレクトしています。洗練されたアンティーク家具は、アンティークを好きな方必見です。
ラフジェ工房
数多く取り揃えたアンティーク家具の中に、大正ロマンな家具を見つけることができます。
【雑貨】
東京台東区にある、こだわりのアンティークショップ。外の喧騒を忘れさせてくれる不思議な空間が魅力で、明治・大正・昭和初期の雑貨を探すことができます。
まとめ
大正ロマンインテリアはとても個性的で、他の時代にはない独特の雰囲気が魅力です。また、日本にしかないスタイルでもあるのです。
抒情的でロマンティック、少女趣味なところと大人っぽいエレガントさを併せ持つ大正ロマンインテリアは、これからも私たちを魅了し続けることでしょう。
そして大正ロマンインテリアのお部屋では、その世界観に浸ってゆったりと時間が流れ、気持ちも豊かに過ごすことができると思います。
大正ロマンに興味のある方は、ぜひ参考にしてお部屋作りを楽しんでくださいね。
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